年上の彼女

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会話の中心になっているのは、今出てきた店の店員。食堂で働いている二十歳くらいの女性店員のことだ。 学校で話題になっている彼女を一目見ようと、学校帰り、ちょうど午前中で終わる今日、食事も兼ねて訪れたのだ。 「確かに死ぬな・・・」 そう答えたのは、今日、この店に来ようと言い出した少年だ。丸刈りの頭がさっぱりして好感が持てる。 「あー、彼女になってくれないかな」 そう言った少年とその隣にいる二人の髪型は今風だ。やや茶色く染めてあるようにも見える。染めてあるようにもと言ったのは、おそらく学校に配慮して、染めているか、染めていないかのギリギリの色になっているからだ。 「無理、無理・・・。絶対に彼氏いるって」 「だよなー」 そう言って、3人は自転車に乗って別れた。
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