透明

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今まで、彼の奥さんにヤキモチなど妬いたことはない。 " 不倫 "という、世間から外れた異世界で ある意味私は、冷静に線を引いていた。 「雪は、時々イジワルなんだよな」 誰か入ってこないかドキドキしながら、 桃田さんのイタズラな手の動きに、くすぐったさと、 「桃田さんの奥さんがやり手だなんて知らなかったから、 ちょっと……羨ましいな……って…」 制服のスカートの裾からこなれた男の手の動きに、 「あなたの方がイジワルじゃない……」 一方的に感じさせられる、" 女" としての悦びを、 「雪はMだからいいんじゃないの?」 背徳の中で楽しんでいた。 「誰か、くる……」 _だから きっと 罰が当たったんだ。
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