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「嫌だっ!!」
「嫌ったってなぁ...俺も一方通行なままじゃ無理だ。」
「辞めないっ!!」
「んなガキみてぇなこと抜かすなよ?」
「俺が好きなのはお前だけだ!」
「は?......え?」
俺は思わず振り返る。
制服のワイシャツだけを無造作に羽織った渚。
ばつの悪そうな表情で俯いている。
暗くてよく見えないが恐らくその顔は真っ赤だろう。
「お前が俺のこと好きじゃなくてもいいからっ!だからっ!!っ.........」
一方通行だと思っていたのは俺だけじゃなかったーーー
噛み付くような激しいキスを降らせる。
「んっ......ふぅ......」
口腔内を貪るように、求める。
辺りに水音だけが響く。
隣の部屋...なんてこの際気にしてられるか!!
「はぁ...っ...」
二人を繋ぐ銀糸が月明かりに照らされる。
息が上がり、上気した肌でぼうっとする渚は堪らなく艶めいていた。
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