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良く見ると、この律子さんは、
母親の顔にそっくりだと思った。
知性的で、
一見、攻撃的な魅力があった女性。
「……それで、今日は何故 自宅に?」
ユウも、
陥れられたとはいえ、
「お礼も兼ねてお願いがあって」
その美しい熟女を長い間抱いていたのだから、
この律子さんを見た時に、きっと
言葉では言い表せない感情を抱いたはずだ。
「お願い?」
「はい、私をスカウトしてきた事務所にもお願いするつもりですけど、
水城さんに、初めての仕事としての撮影を依頼したくて」
怖いほど、良く似た積極性と
我が家にとっては けして、好転にはならないキッカケを
私は
心のどこかで
疎ましくさえ思えていた。
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