第1章

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 さて、どこから話を進めていいのか躊躇する。  病歴が長く、また入退院も多く、十代という若さからこの病気と共にいる私には死の淵までいってしまったところも無きにしも非ずであるから、何から伝えようかとすると本当に混迷してしまう。  なのでいちばん最近のことを。  私は今、薬を減薬している。  そもそも私は二年前の入院を機に相当量の薬を投薬されていた。恐ろしく多い気がした。その薬のせいで毎朝起床の際は背中に激痛を感じた。病院で入院中からその症状が出始め、「まあ、ベッドのせいか。」と安直に思っていたところ、家でも激痛は毎朝のことで、次第にインターネットで調べると同じ症状を訴えている人の寄稿をたくさん目にしたため、「やはり薬のせいか!」と思ったのである。  その薬の副作用には例えば体重増加や減少に関して、どちらかというと減少のほうがあるようであったが私はこの前後の入退院経験で体重が14キロほど増加した。  結婚もして安住の地を得たため、他人の男性の目を気にする美意識が薄れたのかとも思った。体重はどんどん加速していき、体形はもともとスポーツをやっていてテニスも力強いショットを打つ程パワーがあったため、腕も足も屈強になり、それにデブ化してアマチュアレスラーのようになっていた。  そんな私が減薬し、薬の減薬から起こる禁断症状を克服していきながらだましだまし、生活していることを書いていきたい。  因みに私の生活はいっときは短期であったりしながらも、仕事もしたり、親の介護、実際には親も頑張っていてまだ介護というより手伝いに近いがそういうことをしたり、またいち主婦として家事をこなしたり、所属しているカトリック教会の奉仕活動もしている。  仕事だって、病気の私がしているとは思えない内容だ。ときには塾講師、家庭教師。ときにはコールセンターのオペレーター。コールセンターのオペレーターも短期で働くときはクレーム対応が多いものばかり。リコールの対象品に関するものであったり。今は長期で夕方から3時間ほど、週3回コールセンターで働いている。  精神病という病に妥協しないようせめてもの私のあがきでもあるかもしれない。
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