prologue

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皆様、こんばんわ。 え? こんにちはの時間だ? え? おはようの時間だ? 申し訳ありません。 私のいる世界は朝も昼もこないものですから。 こんばんわとしか言いようがないのです。 そんなことよりも私の正体を知りたいと? まぁまぁ、そんな急かさないでくださいよ。 時間はたっぷりあるのですから。 まずはミルクティーでもお入れいたしましょう。 え? コーヒーがいい? 申し訳ありません。 今、紅茶以外は切らしているんです。 ええ、お客様をご招待するには少し不備がありましたね。 それでは、ミルクティーを。 はい? こんな会話の間で入れたのか? もちろんですとも。 語り部ならばこれくらいはできないと。 これから、語る物語……。 いえ、語る物語だと重複してしまいますね。 コホン。 これから、お聞かせする物語は、とある快楽殺人犯の物語。 ああ、そんなありきたりのお話は聞き飽きた、と。 まぁ、そういわずに。 お聞き下さいよ。 私が見つけた物語。 楽しんでいただくには十分ですから。 そうそう。 私のことは、黒と白の魔術師とお呼びください。 え? 長すぎる? 申し訳ありません。 それでは、略して、黒白とでもお呼び頂ければ結構です。 さて、始めましょうかね。 とある男の黒の物語と。 とある少年の白の物語を。 そして、それに翻弄されながらも罪を背負った少女の物語を。
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