「なまくびセレナちゃん!」

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白燐会長「(カリカリカリカリカリカリカリカリ)」 「手を、と言うか髪の毛を止めろ! 器用に削り入れやがって! 隣で人が絶叫してるんだから少しぐらい反応しろ!」 白燐会長「やっぱりここは少し影がある表情の方が」 「いえ、ここは敢えて楽しげな方がギャップがあっていいわ。そうね、例えるなら太陽がさんさんと照る中小川のせせらぎが聞こえてくる山の中で」 「あーちゃん! あーちゃん! あーちゃん! やめて! もう! ほんとに! 泣くよ!? 僕泣くよ!?」 「嬉し泣き!?」 「怒り泣きだよ! 昔みたいに泣くよ!? かくれんぼであーちゃんが見つからなくて寂しくて怒って拗ねて泣き出したの再現するよ!? 嫌でしょ!?」 「……正直、やぶさかじゃ(ポッ)」 「な! ん! で! 頬染めるのも含めてなんで!?」 白燐会長「そりゃいつもはツンツンクール、具体的には『おいおい、お前如きがこの俺をどうにか出来ると思ってんのか? なら甘ぇ、甘すぎる。反吐が出そうだ。せめて格好がつく負け方が出来る程度に鍛えてから来るんだな』みたいな態度でいる雨宮くんが、子供のように振る舞うのとかよだれが出そうなほど可愛いに決まってるからですわ常考」 「恥っっっずかしい! そんな中二病患者が考えたようなセリフ言って格好つく場面じゃないときに、そんなセリフ言われたらすっごい恥ずかしい! しかも俺がそう見られてるってことだからなおさら! あとよだれが出そうとか言い出すのはお前だけだ!」 「…………よ、よだれじゃないわ。い、いわゆる、心の涙? いや、愛が溢れてるというか」 「聞こえない! 聞こえないもんね! アーアー聞こえないー!」 白燐会長「(イヤイヤしてる雨宮様かっわええなぁ……)」 「(あぁ、よだれが溢れそう……。何この可愛い生き物。イジワルしたくなっちゃうわ。あとスケベしようやぁ……)」
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