第十八章 リミット #2

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ピピピピピピピピピッ── 朝を知らせるアラームが耳の奥に突き刺さる 布団から抜け出せぬ冬の朝恒例の“カタツムリ現象” だけど、それが今日の僕には現れない現象だったらしい 恐らくアラームの数秒後、いや 同時と言っても過言ではない程に身体を跳ねさせて飛び起きた 余裕を持たせて起きたにも関わらず、支度も予定より一時間早く終わる 何度も忘れまいと見直した持ち物 大丈夫だ、しっかりと鞄に収まっている それをまた二度見繰り返して僕は家を後にする 極寒ながら快晴の空をツバメが二羽、仲むつまじく飛び交う それを横目に見ながら、マフラーに鼻まで顔を埋(うず)めて彼女の病室を目指した ,
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