意地悪な天敵

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ななな、何て事を言うのよ? あたしは顔を赤くして、渉斐さんを睨み付けると、またあの顔で“べ”と舌を出している。 ……この人、あたしに何か恨みでもある訳ぇー? 渉斐さんの台詞に、桜おじちゃんの目がまんまるになる。 そして向けられた先は…… 「やだっ! おじちゃんの変態っ!!」 別にハダカを見られた訳でもないのに、あたしは胸を覆い隠す。 だって、そんないやらしい目で見るんだもん! もう、最ッ低! 「変態って失礼だな? 確かにまな板みたいな、胸だが」 と桜おじちゃんが、納得したように頷く。 それって、フォローしてるつもり? もう、ムカつく!! あたしは背を向けて、顔を赤くしながらキッチンに戻った。
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