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「…………どうすっかな。」
広田は困惑気味に、ポツリと呟く。
自分で出した答えに、どう対処したらいいのか分からないんだろう。
俺はお前が好きで
お前は、好きじゃないけど離れたくない。
言葉にすればこれだけの事なのに、その意味は計り知れないぐらい難しい。
数十分後。
「………俺は…………もう、側にはいられない。」
「だから、それは無理っつってんじゃん。」
「側にいるのも無理。」
「何で無理なわけ?」
「っ……俺がお前を好きだからに決まってんだろ!」
このやり取りを、一体何回しただろうか。
一向に交わることのない会話に、いつの間にか俺の涙もぴたりと止まってしまっている。
つか、人に好き好き連呼させるな。
新手のイジメか!?
「あーもう、埒明かねぇなぁ!譲歩しようとか思わねぇのかよ!」
「それを言うならお前もだろ!?大体な、俺は側にいるのがもう限界だったんだよ。無理!絶対無理!」
「それは隠れてコソコソ想ってたからだろ!?堂々と想えばいいじゃねぇか!何なら俺をおとす覚悟で臨んで来い!」
はあ!?
はああぁああああ!??
余りにも自分勝手な言い分に、いい加減フツフツと怒りが込み上げてくる。
「てんめぇなあ!男好きになれる確証あんのかよ!?
無駄に人の心弄んでポイ捨てするような奴は、こっちから願い下げなんだよ!!ふざけんな!」
「ふざけてねぇわ!!大体、絶対好きにならねぇ確証もねぇだろ!?
チャレンジする前から諦めるその精神、どうにかしろよてめぇ!!」
だめだ。
マジでもう、どこまで行っても平行線だ。
「お前、言ってることめちゃくちゃなんだよ、もう………普通に考えろよ、男相手だぞ?
女相手にするのとは全然違うんだよ。世間一般から見て、男は異常なの!だからお前には無理!!」
この俺の言葉に、広田の顔色が変わった。
心底怒った、目。
なに
これ以上ややこしくする気かよ、お前。
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