飛行機雲

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「ん......」 いつの間にか俺も寝ていたらしい。 覚醒しない頭でうっすらと瞼を持ち上げる。 「は!!!えっ???」 あろうことか、更科が俺にしがみつくようにして寝ていた。 とたんに跳ね上がる心拍数。 一気に覚醒し、現実へと引き戻される。 (お、落ち着け俺!!確か二人で横になっていただけだったよな!?) 「......んっ......」 そんな俺の動揺をよそに更科は頭を擦り付けるように密着してきた。 (......っっ!!!) 「...はづきぃ~...」 呟くような舌足らずな寝言と規則正しい寝息。 (ったく......てかマジなんなんだよコイツ。) 苦笑しながらも空へと視線を移し、落ち着かない鼓動を沈めるように深く深呼吸する。 (3.14の後はイチゴの国...だったよな?) 3.1415926535...... 円周率を数えながら、俺は再び目を閉じた。 <了>
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