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岡野「えっ!僕にですか!?」
喜多嶋「今回は、鷲見社長の会社と提携してプロジェクトを進める」
岡野(それで、いたんだ)
さっと視線をあげると、にやりとした鷲見社長と視線があった。
鷲見「と、いうわけだ。逃げるなよ」
岡野「逃げませんよ」
首を振ると、頷かれる。
鷲見「じゃあ、決まりだな」
岡野「はい?」
鷲見「一緒に仕事をすることだ」
岡野「よろしくお願いします」
鷲見「と、いうことだ。喜多嶋」
満足げに喜多嶋社長を振り返る。
そのとき、印象的な長い髪が揺れた。
喜多嶋「そうだな。岡野が承諾したのなら、本決まりだ」
岡野「え?」
(もしかして、断ってもよかったの?それならそうと言ってくれれば……)
鷲見「というわけで、社長の許可もおりた。これから、しばらくはよろしく頼むよ。豆ヒロ」
さっと大きな手を差し出されて、びくっとなる。
岡野「こちらこそ、新人で、いたらぬ点もあると思いますが」
そっと手を出すと、ぐいっと力強く握られて、ぶんぶんと振られた。
そのまま、体も揺れてしまうくらい大きな振りだ。
岡野(なんだか……これから、振り回されそうな予感がする……)
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