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「さてと。」 宇野ちゃんの事言ってられない。 自分も準備しなきゃ。 台所に戻り、グラスとジューサーを洗っていると、洗面所から宇野ちゃんが出てきた。 「お着替え、お着替え。」 パタパタと奥の部屋に入って行った。 その動きが可愛くて、思わず笑みがこぼれる。 「千晃~、これ借りてもいい?」 「ん~?」 手を拭きながら、私も奥に行った。 「これ。」 そう言って、最近買ったブラウスを見せた。 お店で見た時に、宇野ちゃんっぽい!と思って、一目惚れして買った物だった。 「可愛いでしょー。」 「うん!私好み!」 「貸してあげる。てか、私より似合いそう。」 「そうかなぁ。」 鏡に向かって合わせている宇野ちゃんを見て、やっぱり似合うと思った。 「似合う、似合う。」 「おっ!やばっ。今日、朝一で会議なんだ。早く行かなきゃ!」 「先行ってて良いよ。」 「そう?ごめんね。いつも、泊めてもらって助かります。」 着替え終わった宇野ちゃんは、ぺこりと頭を下げて、カバンを肩に掛けた。 「忘れ物無い?」 「ふふっ。たぶん大丈夫。」 笑いながら答える宇野ちゃん。 「千晃、お母さんみたい。」 「もう!早く行って。」 「ごめん、ごめん。今日のランチはおごるよ。」 「うん。じゃ、またね。」 「いってきます!」 宇野ちゃんが出たのを見送って、自分も着替え始めた。
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