序章

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「東城さん、俺と、付き合って下さい」 いきなり言われても、困るよ…。 私、東城美紀(とうじょう みき)。K高校に通う1年生。 「あ、あの…、ごめんなさい」 私が言うと、突然告白してきた男子生徒は 「だよなぁ」 と照れたように言った。 ここはグランドの端っこにあるフェンス脇。 フェンスの向こうにはK高校と隣接するY高校が見える。 「…付き合ってくれないならさ、キスしてくんない?」 男子生徒が私の肩を掴んだ。 言われた言葉の意味が分かんなくて、私は硬直した。 「今、なんて?」 「キスするくらい、いいでしょ?」
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