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ここは何処だろう。
カビの臭い、周りは石で出来ていてそのことからこの部屋は石造りなんだとわかる。
窓ひとつなく電気もないが、壁につけられているろうそくが電気の代わりになっていた。
ろうそくの明かりでかろうじて周りが確認できる。
これは誘拐か?なんて考えたが、その考えは周りに自分を含め、クラスメイトおよび教師を含め41人がこの場にいることからその可能性は低いと思った。
そして何より、目の前にまるで童話の中の魔法使いが着ているようなローブを身に纏った集団がいて、そしてその集団の中に美しい青を基調としたドレスに身を包んだ美少女の存在が誘拐という可能性を否定させた。
「あの、皆様が勇者様ということでよろしいのでしようか?」
「ゆ、勇者?」
目の前の美少女のよく訳のわからない質問に誰かが疑問を返す。
「そういえば勇者様が元居た世界では魔物などがいないと文献に記されていましたね。」
ローブ集団の一人が口にし、そういえばそうでしたねぇーと美少女が口にした。
・・・この美少女はなんだか頭が弱そうだな。
「皆様勇者様方には人々を苦しめる魔王を倒しこの世界を救っていただきたいのです!」
・・・何を言ってるんだこの頭の弱い女は。
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