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【後日談】将来的な話についての事情
「え?交通費ってこと?別にいいよそんなの、いらないって」
「いやいや、私受付だからって頼まれただけだから。出したのはあの子なんだから、私に返されても困るって」
「………」
「私達ももらっちゃったの。あの子の気持ちだと思ってさ、取っといてよ」
「そう言うことなら……」
差し出した封筒を渋々受け取った友人を見て、葵はやれやれとため息をつく。
『それでは、新郎新婦の入場です!』
「あ、来た」
本日、学生時代の親友の結婚式。
お呼ばれしていた葵は親友のよしみで受付係を引き受け、様々な事務的仕事もこなした後だった。
挙式も済んで、残るは披露宴のみ……
学生時代は常に一緒にいたとはいえ、社会人になってからはなかなか会うことが出来なかった数人の親しい友人達と再会。
しかしその場所が結婚式会場と言うこともあり、積もる話もそこそこに、話題はお約束の内容となる。
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