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そりゃあそうでしょ!
誰が信じるのよ、こんな非現実的な話をっ!!
今、この身に起こってる事全てが非現実的に変わりないんだけど……。
「“満月の日”に、“ある場所”へ行くと、元の世界に戻れるというのは迷信に過ぎない……」
「へっ?」
と言葉を続けた神祁に、私はバカみたいに口を大きく開いていた。
確かその説明を前にしてくれたのは穿で、“なっちゃん”が裏切ったとも言っていた。
その時の神祁の気持ちを思うと、私に出来る事は彼を裏切らないでいる事だと思っていた。
でも 迷信、ってどういう事なの?
「確かに満月の日は正解だが、ある場所なんて存在はしないんだ」
「……え?」
「つまり、この世界に訪れる満月の日っていうのは、キーワードに過ぎないって事だ!」
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