第10話◆恋愛

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そりゃあそうでしょ! 誰が信じるのよ、こんな非現実的な話をっ!! 今、この身に起こってる事全てが非現実的に変わりないんだけど……。 「“満月の日”に、“ある場所”へ行くと、元の世界に戻れるというのは迷信に過ぎない……」 「へっ?」 と言葉を続けた神祁に、私はバカみたいに口を大きく開いていた。 確かその説明を前にしてくれたのは穿で、“なっちゃん”が裏切ったとも言っていた。 その時の神祁の気持ちを思うと、私に出来る事は彼を裏切らないでいる事だと思っていた。 でも 迷信、ってどういう事なの? 「確かに満月の日は正解だが、ある場所なんて存在はしないんだ」 「……え?」 「つまり、この世界に訪れる満月の日っていうのは、キーワードに過ぎないって事だ!」
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