老い木に花

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俺は日毬が頷いた事を確認し、赤いじゅうたんの上で軽く助走をつけた。 そして俺の方に向かってくる男性スタッフに向かい、日毬を抱いたまま思い切りタックルしてやったのだ。 「前回の分の仕返しだーい!」 豊島の結婚式をつまみ出された時の屈辱も、この時どさくさに紛れてぶつけていった。 外はとてもよく晴れていて、正にこの門出に相応しい。 「「やったね!大成功!!」」 チャペルを飛び出した俺たちは、顔を見合わせてニッコリと笑い合った。 「いやぁ・・・、マジで成功しちゃったよ!?」 「フフフ・・・、やっぱり馨はカッコイイよ!」 2人だけの甘いやりとり。 無茶はしたけれど、結果的に俺は花嫁を連れ出す事に成功した。 そして・・・。
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