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「分かってます。俺も男です。」
うん。
分かってます。
いよいよな状況になって来て、俺は内心焦っていた。
あれか。
ホモってやつですか。
この世の中に、そういう人種がいるのは知っている。
自分の友達にも一人、平然とバイだと言ってのける奴もいるし。
でも。
まさか、自分がそっちの世界をチラリと拝む事になるとは。
「…………えっと。悪いけど俺、男に興味ないです。すみません。」
変にフォローしたってダメだ。
こういうのは、きっぱりハッキリ言わないと。
俺の言葉を聞いた男は、微塵も落胆する様子を見せず、逆にニコリと笑って見せた。
「知ってます。これから興味持って下さい。」
「…………。」
あれ。
俺
なんかもしかして、厄介な奴に捕まったんじゃないか?
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