4人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
アバンタイトル
少女は頬を赤く染め、瞳を潤ませてつぶやく。
「みんな怖がって逃げていく……ううん、私がそうしてるの……」
敵も味方も動かない。いや、時が止まったかのように動けない。
「みんな傷ついていく……私の周りはみんな傷つけ合っていくから……」
独白に耳を傾け、言葉を噛み砕いて息を呑む。
「私に関わらないでほしいはずなのに……それでも……」
少女はいやいやと首を振って、ついには一筋の涙を流した。
「ずっと一人はイヤ……お願い……誰か私とお友達に……」
最初のコメントを投稿しよう!