第1章

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「無理なんてしてないよ。ただ・・・一人で家にいると変なことばかり考えちゃってさ。気分転換だよ。そういう飯嶋くんは?」 「わかってんだろ。俺は最後の最後まで補習だっつーの。これやんないと卒業させてくれないって担任に言われたからな」 苦笑いが漏れる。 「サボってばかりいたからだよ」 あんなに言ったのに、授業サボっちゃダメだよって。 「うっせ。いいからここ教えろよ」 「口悪いなー。教えてもらってる分際で」 はぁ、とわざとらしくため息をついて彼の指が指す問題を見る。
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