第5章

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悶々としていると、大樹が浴室から出てきた。 濡れた髪とTシャツに短パン姿がいつにも増して色気を垂れ流している。 ゆっくりとこっちへ歩いて来ると俺の傍に腰を下ろした。 「まだ風強いね」 さっきの俺みたいにビールを呑み「ふぅ」と息をついた。 「あぁ…うん、そだね」 答えると大樹がこっちをジッと見つめた。 え、俺なんか変なこと言ったかな… 戸惑っていると大樹は床に手をつき、膝をついて腰を上げた。 四つん這いのような格好で俺にグッと近付く。 突然のことに動けず声も出ない。 頭の中もパニックだ。 えっ?えっ?なになになになに 大樹の顔が十数センチ、という所で思わず目を瞑ってしまった。 すると、気配は俺の横をすり抜ける。 ハッとして目を開けると、俺の横にあるベッドに片手をつきもう片方の手でカーテンをシャっと閉めていた。
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