客1 誇示畏怖表現の被害者

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「チッ……。テンション下がるサイトだな……。おぅおぅ、悲観してるねぇ、人生。いっそ俺も混ざるかなぁ……なんて」  勿論彼と似たような境遇に合い、それを理由に自殺を考えている等のコメントが幾つかある。  だが、それを見ても、彼はさほど悲観的にはならなかった。  幸い彼には、少なくとも自殺までは考えさせない〝支え〟があった。  ストレスを歪んだ手段で解消する彼に、夢の様な支えがあった。  それは……。 「ん? おっとマズイ! そろそろ連絡するか」  突如彼は慌てだし、脇に置いてあったスマートフォンを手に取り、アドレス帳にあるとある連絡先に通話を始める。  しばらく静聴していると、彼は先程の〝笑顔〟とは違った笑い顔で、話し出す。 「あ、もしもし? 俺だよ! 今日は電話遅れてゴメンな? 寂しかったらろ?」  弾んだ声色で、第一声にそう放った。 「実は今日は……。」  彼はそのまま話し出した。今日あった自分の仕打ちに対する愚痴。自分のしてきた功績の話し、なんのことない雑談。  彼は実に楽しそうに話していた。  それこそ、先程まで散々炎上させていた放火魔とはまるで別人であるかの様に、愉快に、快活に、明朗に、  幸せそうに通話していた。    
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