一人でいいからほっといて

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****** 「わかってんの、ふたば!? あんたもう今年30なのよ!! 「うるさいなぁ、香。声大きいよ。酔ってるの?」 「酔ってなんかないわよ! 私は心配してんの!」 余計なお世話だよ、という言葉は敢えて口に出さずにおいた。 「あんたが思ってるより、男にとっての女の賞味期限て短いんだよ」 「そんな、私の人生に勝手に賞味期限なんて設けないでよ。 何よ、香。そんなことばっかり言って、親戚のオバサンみたい」 クスリと笑うと、香は怒りをあからさまにした。 「オバサン? オバサンって、あたしがオバサンなら、あんただって立派なオバサンじゃん!!」
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