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え?
さとにいは笑っていた。
「ストーンとな、反抗期が終わったわけ」
「なんで?」
「のりこ覚えてねえか? 小学三年生の時さ、ジャングルジムから落ちたろ?」
……記憶を呼び戻す。転んだり落ちたりはけっこうあって、どれのことかわからない。
「どれかな?」
「ブハッ、確かにお前お転婆だったからな。どれか、覚えてねえか」
いつも泣いてる私を海が励ましてくれた。小さい頃からずっと海は、私の傍にいたっけ。
「海がさ、熱あってさ、のりこと陸だけで遊んだ日」
二人だけで遊ぶ? そんな日、あったけ?
「本当に覚えてねえのな」
うん、申し訳ない。
「お前さ、ジャングルジムから落ちたんだ。で、家に陸が走ってきて、俺すぐに公園に行った。お前さ、大泣きしてた。『陸のバカア!』って、『陸なんて大嫌い』ってさ」
え? そんな記憶ない。全く……
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