第1章-プロローグ-

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かつてこの星は【寄星体】と呼ばれる謎の生命体に巣食われ絶望の一途を辿っていた。 誰もが最悪の結末を覚悟したその時… 天より現れし七人の神の使い【七星神使】により寄星体は滅ぼされ星は救われたのだった。 七星神使は荒れた星を再生し生き残った人々と共に暮らし始めた。しかし七星神使は過ちを犯した。 七星の一角、冥星のディアボリオスが反逆したのだ。それが『七星戦争』の始まりである。その後どうなったかは誰にも分からぬまま数千年の月日が流れた。 天空には七つの星が煌々と輝いていた 「これで三度目だな…」 黒い長髪を後ろでまとめた青年は呟く。 「あぁ、出来たらこんな戦いはしたくなった。」 白銀の髪と碧い瞳を持つ少年は答える。 「お前は約束どおりウラノス王国騎士団の中でも最強の四軍神と呼ばれるフォースソルダードまで僅か一年で上り詰めた。もしかしたら約束を果たせなかったのは俺なのかもな…」 黒い青年は手にしている剣を振りかざす。ユートと呼ばれた少年は後ろへ後退しそれをかわす。 「これが運命と言うなら仕方ない。いくぞ!!」 ユートは大剣を構え、瞬時に懐に飛び込む。 「負けるかよ!!!」 激しい鍔迫り合い。空気までもがビリビリと振動しているようだった。
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