第60章 消えたアイドル

6/7
2871人が本棚に入れています
本棚に追加
/796ページ
「それがお前の答えなのか?」 「レン…皆はヤッキーの言う通り…貴方のコトを思って、一座の座長を辞めろと言ってるの。私達はアイドルとしてこれからもレンには活躍して欲しいのよ」 メンバーの中で若手の女の子がレンを諭した。 「俺達はずっと売れない時から一緒に芝居をしてきた仲間だろ?」 「でも、レンには才能がある。その才能を潰して欲しくないの」 「月実(ツキミ)ちゃん・・・!?でも、君を一座に誘ったのは俺だし」 「何を言ってるの…レン。私は自分から望んで一座に入ったのよ」 「月実・・・ちゃん!?」 月実ちゃんと呼ばれる女の子が率先してレンを説得した。 「レン…お前には芝居だけじゃない、アイドルとしての素質もあるんだ。前座長もお前に飛躍を望んでいる」 「!?父さんが・・・!?」 「そうだ。俺は拘置所に居る前座長に面会したんだ。レンだけは守りたい。そう言った。だから、俺達はお前の座長解任を決めた」 「・・・」
/796ページ

最初のコメントを投稿しよう!