秘密特訓

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「さて、と。これから晩飯の準備だろ?私は着替えてくるよ」 ミローヒの言う通り、修行を切り上げたのは夕食の準備に取り掛かるため。 俺が中心となって今日こそピザを作ることになっているのだ。 「風邪ひかないようにね」 割り当てられた部屋へと足を向けるミローヒの背に声をかける。 「ふふ、そうなったら責任取ってもらおうか。一晩中付きっ切りで看護してもらうよ」 顔だけを振り向いて楽しそうに笑い、小さく手を振ってその場を後にした。 調子が戻ったのは良いことなんだけど、どこまで本気なんだろう。 「……ねえ、ショーゴ」 ミローヒの大人な対応に反応できず、頭を掻いていた俺にミスティの声がかけられる。 振り向くと、何やら怪訝な表情で俺の顔を窺ってくる。 「本当に真面目に修行してたんでしょうね」 「……え?どういうこと?ちゃんと修行してたよ」 何故か問い詰めるような上目遣い。 決してサボってはいない。 「本当に?修行してただけなのにすごく仲良くなれるんだ?二人揃って水遊びしてたみたい」 「いや、遊んでない遊んでない!」 俺の失敗によって二人ともびしょ濡れになってしまった経緯を説明すると、一応は納得したようだけどまだ少し不満そうだ。
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