願わくば

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私と原田……いや、左之さんはまたあの川辺に来ていた。 「雪華、次は何処へ行きたい? 雪が解ければ次は桜の季節だ。 その頃には梅も桃も咲く……雪華の行きたい場所に行こう」 左之さんとこうして自然と“次”の約束が出来ることが嬉しい。 「なら、先ずは梅を。その後は桃も桜も。 全部一緒に見に行きましょう」 「分かった。 なら、今日はそろそろ帰るか」 「はい!」 左之さんの言葉に頷いて立ち上がった瞬間。 「ッ雪華!!」 左之さんの悲鳴が聞こえ、腹部に激しい痛みが走った。 「っく、ぅ」 「よぉ、久し振りだなぁ……雪華」 私の血で塗れた刀を握っていたのは晋作だった。
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