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「微妙な相談だったら、そんな聞き方じゃ
言い辛いって」
「これが俺達兄弟なんだ。
おまえは引っ込んでろよ」
一口飲んで、カップをテーブルに置く。
「引っ込んでろとは何なのよ!
真面目に弟さんの事、考えてる?」
「考えてるから、早く本題に入ってんだろ」
「面倒臭いんじゃ無いでしょうね?」
尊士の方に向き直って、袖を掴む。
「んなわけあるか、これでも兄だぞ」
「本当に?」
「本当だって、心配すんな」
「それならいいけど……」
ポンポンと頭を叩かれ、納得する。
「ね、いいでしょう?この2人」
「……兄さんが女の子を宥めるなんて、
初めて見た」
我に返ると、ニヤニヤ笑うお義母さんと、目を見開く
憲司さんが、わたし達を見ていた。
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