16.光と影Ⅱ

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「微妙な相談だったら、そんな聞き方じゃ 言い辛いって」 「これが俺達兄弟なんだ。 おまえは引っ込んでろよ」 一口飲んで、カップをテーブルに置く。 「引っ込んでろとは何なのよ! 真面目に弟さんの事、考えてる?」 「考えてるから、早く本題に入ってんだろ」 「面倒臭いんじゃ無いでしょうね?」 尊士の方に向き直って、袖を掴む。 「んなわけあるか、これでも兄だぞ」 「本当に?」 「本当だって、心配すんな」 「それならいいけど……」 ポンポンと頭を叩かれ、納得する。 「ね、いいでしょう?この2人」 「……兄さんが女の子を宥めるなんて、 初めて見た」 我に返ると、ニヤニヤ笑うお義母さんと、目を見開く 憲司さんが、わたし達を見ていた。
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