16.光と影Ⅱ

5/39
15929人が本棚に入れています
本棚に追加
/608ページ
「本当にラブラブなんだ。 パーティーで、2人を見た人達から 聞いても、正直信じられなかった」 「見ての通りだ。 俺達はちゃんと惚れあってる」 「ちょっと、尊士!」 身内の前でそんな事、堂々と宣伝するな! 瞬時に赤くなった顔を、俯かせる。 「唯花ちゃん、照れなくていいのよ。 お母さんは嬉しいわ。 息子がちゃんと、愛する人を見つけてくれて」 「そうですよ、俺は羨ましいです。 今日押しかけたのは、まさしくそれを相談したくて」 憲司さんが大きな溜息を吐く。 「なんだ、恋愛相談か? 俺達には向かねえ相談だと思うぞ、なあ唯花」 「うん、そうだよね」 尊士の言葉に相槌を打つ。 なぜならば、わたし達は夫婦ではあるけれど、お互いに 初めての恋愛の真最中だからだ。
/608ページ

最初のコメントを投稿しよう!