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「おはよう、山本君?朝からグッタリしてるけど大丈夫?」
「あ、さどさん…おはようございます…だ、大丈夫だス…」
(あ、佐藤さん…おはようございます…だ、大丈夫です…)
涼しい顔して今日も爽やかだなあ…と惚けていた。
俺と同じ社員寮のハズだよな…同じくらいの時間の電車のはずなのに、どうしてこの人はこんなに爽やかなんだろう…?
ふと疑問が湧いた。
「あのぅ、さどさん、聞いでもいっスが?」
(あの、佐藤さん、聞いてもいいですか?)
「ん?どうしたの?」
「電車、しんたげ人よげ乗ってで、満員だったスけど…」
(電車、すごい人が沢山乗っていて、満員だったんですけど…)
「まあ、中央線は混むからね。痴漢の冤罪対策とかしとけよ?」
「わぃ~、あんたに人コよげだのに、つかんでぎらったスが?」
(えぇっ、あんなに人が沢山いるのに痴漢できるんですか?)
「や、むしろ満員だからこそするんじゃないの?俺もお尻掴まれたことあるし。」
衝撃の事実に思わず空いた口が塞がらなかった。
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