どうあがいても絶望

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「幸いケルトが近くにいるッスし、連絡とれたッス」 「良かった。これで避難場所は確保出来た。」 攻撃機形態で海面ギリギリを飛ぶスラスト その背には最新の鎧に身を包んだルシがいた。 一対の赤黒い機械の翼、砲と大剣を背負うその姿は凛々しかった。 ルルイエから飛び出したところにスラストが乗せてくれたことにより、見る間に天空城に迫っていた。 ルシが見上げる先には大量のビヤーキーとショゴス、それに紛れ込んでいるミ=ゴに攻め込まれている天空城と、ショゴスが集まっている塊があった。 「ガブリはあの中、ミカは絶賛迎撃中、とはいえ疲労が蓄積しているな。ラファは精神状況は芳しくない。ウリの反応がない。逝ったかな」 「淡々としてるッスねぇ」 かつて天空城のアルガ配下のNo.1であったルシにはアークエンジェルズの様子がある程度把握が出来た。 元々は秘書のように指揮をしていた際、今のラファと同じことをしていた甲斐があったと、今は思っていた。 「まずはガブリを戦線復帰させよう、あの雑魚を一掃できるかい?」 「任せろッス!」 翼を広げ、光の翼を展開し舞い上がるルシ それを確認したスラストは機体各所からミサイルを無数に放った。
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