最終章 初夜

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信長公は美加を強く抱きしめたまま、 「今宵から、そなたは妻。 側室ではない。 夜のつとめのみが、そなたの役目ではない。 この信長の隣に立ち、共に、これからを見つめて参ろう。 主従の関係ではない。 対等の関係であるぞ。」 「はいーー あなたさまの妻として、これから共に歩んで参ります。」 「良い覚悟だ。 京から医師を呼び寄せた。 明日、その目を診てもらえ。 ちゃんとな?」 「はい、わかりました。」 と美加がうなずく。 「それから、そなたの診察が終わったならば、今月末には、大陸へ行くぞ。 海を渡る。」
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