6.敵だらけの会社

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 高井が私に『しつこくしている』場面を森野君も遠目で見ているはずで。  その不愉快な気持ちは誰にぶつけられたものなんだろう。  私なのか、それとも高井なのか……。 「……何なのよ、全く……」   そんな必要ない、と思いつつも、心はズキズキしていた。  締め日も何とか無事に乗り切り、6月に突入した。  私は秋物を少し前倒しで考案している最中。  同時に夏物の考案時期を上手く乗り切る方法を模索。  どちらも個人的にやっていることで、特に新人指導がかぶる時期をスムーズにクリアしたいと常々思っている。  効率のいいやり方はないものか。見つければ何年も、ここの部署以外も使えて一石二鳥、三鳥にもなる。  課長補佐ごときの意見が通じるかは……別として。
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