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窓から射し込むやわらかな月明かりの下で、一心不乱にペンを走らせていた。
「今日の探検楽しかったな。明日も出来るかな。」
外の世界を見てみたい。
それは、誰かに問わされた訳ではなく、自分自身が決めたことだ。
それは、アンもそのうちの一人だった。
いつか高波に流されてあの大海原を越えてみたい。
いつかあの地平線の向こうまである大草原で旅をしたい。
そんな夢うつつを見ても現実は変わらない。
なんせ私は持病の肺炎を患れているのだから。
そんな私が旅に出たいなんて、なんと馬鹿げてる話だ。
それでも私は外の世界に憧れているのかもしれない。
それに…いやまた明日にしよう。
アンは日誌を閉じると、そのまま寝室にあるベッドに寝転がった。
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