MISSION 1-(2)

2/15
727人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
罪悪感を感じるのは、 このミッションが成功してから・・・。 そう言い聞かせ、 頭を真っ白にした。 胸の中でコクンと頷く・・。 「桜井さんなら・・。 憧れている社員はたくさんいそうですが、 俺でいいんですか・・?」 抱きしめられている腕に少し力がこもる。 私も柏木さんの腰に腕を回して、 ギュっと力を入れてから、囁いた。 「柏木さんが・・いいの」 私の出した声は、 はじめに演じようと考えていた魔性の女とは別物の、 ただの弱々しい女の声。 これも演技。 でも本心だ。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!