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罪悪感を感じるのは、
このミッションが成功してから・・・。
そう言い聞かせ、
頭を真っ白にした。
胸の中でコクンと頷く・・。
「桜井さんなら・・。
憧れている社員はたくさんいそうですが、
俺でいいんですか・・?」
抱きしめられている腕に少し力がこもる。
私も柏木さんの腰に腕を回して、
ギュっと力を入れてから、囁いた。
「柏木さんが・・いいの」
私の出した声は、
はじめに演じようと考えていた魔性の女とは別物の、
ただの弱々しい女の声。
これも演技。
でも本心だ。
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