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そう決心したのは、
体に残っていた赤みが消えた頃。
私がメールを送らなくても、そろそろお誘いがある頃で、
友田からの返信は、早かった。
『お疲れ様。了解。8時ごろで』
私からメールを送ったことを、
なんとも思っていないような
いつもの簡潔なメール。
友田部長の心裏は、わからないし、
さりげなく様子を伺っても、
会社で上司の顔を崩すこともなかった。
だけど、今まで友田は、
私の少しの変化にも、わりとよく気づいてくれていて、
以前、堂本と楽しそうに話していただけで、疑われていた。
自分は、家庭を手放す気はないのに、私を縛る。
だけど、縛られるのが心地よくて、離れられなくて・・
ずっと辛かった。
『都合のいい女』でいるのは、もうやめよう・・。
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