第六章・怒涛の反撃

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「その番組のリポーターなんですが、ピザピザ藤木さんです。福部社長も藤木さんとなら安心できるのではないですか」 「藤木先輩がリポーターですか」 関西地区で活躍中とは聞いていたが、藤木の名前が出たことに和久は驚いた。 「先輩後輩の仲で以前は一緒に仕事もされていた。番組的にも構成しやすいようで、プロデューサーも是非とも特集をやりたいと。ここは、関西地区のシェアを拡大するチャンスです」 「そう……ですね」 藤木と一緒ならば少しは緊張も解れるかもしれない。それに関西地区まで販路を拡大するのは得策である。 「大丈夫です。普段の福部社長であれば問題ありません」 浪花の心遣いに感謝した。 そして、和久は関西ローカル番組に出演することに決めた。 全てが順調。 福部商店はPB製造時と同等の売り上げを回復した。 同等ではない。 〔自社〕製品だけの売り上げ。 販売シェアの拡大。 福部商店は中小企業の勝ち組となった。
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