10 #2

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「お前、運転中に動揺させるなよ…ハアー…」 「…すみません」 ハンドルに頭を擡げ、課長はもう一度長く息を吐く。 「今、それ聞くかぁ…」 課長はハンドルに額を置いたまま苦笑い。 私だって、どうして今、そんなことを聞いたのか解らない。 だけど、無性に知りたくなったのだ。 「課長、あの…」 「なあ…俺は狡いからさ、弱ってるお前に付け込むことなるけど、いいのか?」 「は、はい?」 ズルいって…付け込むって… 話す前からそんな前置きをされても困る。 「フッ…そんなこと言われても困るか…」 私の戸惑いを悟った課長が鼻で笑う。 「とりあえず、昼飯を食おう。そこでゆっくり話すよ」 「わかりました」 そして、私達は車を停め、近くのカフェで食事をすることになった。 ・
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