春は出会い

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「ほんとウザいんだけど。 あんたがいなかったら私が指名率ナンバーワンだったのに!!」 「アタシはマキの方がこいつよりイカしてると思うけどねぇ~! ほんと男って訳わかんないわぁ~。」 キャハハと笑いながら私の髪を引っ張り上げる。 「…ねぇ?あんたもマキの方が自分より上だって思ってるんだよね?」 …あぁ、早く帰りたい。 早く帰って温かいお風呂に入りたい。 ぐっと髪を引っ張る力が強くなる。 「おい!ブス! シカトしてんじゃねぇよ!!!」 髪を引っ張られる痛みも感じなくなるほど私の身体も心も疲れ切っていた。 それでもこの場を早く凌ぎたいという欲求だけはまだ残っていた。 『……うん。そうだね。 私より…マキの方が…上だと思うよ。』 「へぇ、じゃあなんであんたがナンバーワンなわけ? アタシの方があんたより上じゃないとダメじゃない?」 …早く帰りたい。 『…うん。』
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