【4】好きだ、バカ!!

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「杏奈、君の事教えて?」 何度目の逢瀬でそれを口にしたのか、俺は忘れてしまった。 「藤沢くんは一体私に何を求めてるの?」 「荒野って呼んでくれなきゃ答えない。」 「はあ?」 杏奈は不愉快そうな顔をする。 そんな些細なやり取りが俺には嬉しくて幸せで、 俺は彼女にキスをする。 杏奈は無表情でそれに応える。 部活終わりの放課後、誰もいない教室で杏奈と会う。 それが俺たちの日課になっていた。 ハアと杏奈がため息をつく。 ズキン、 俺はそれに傷付く。 だけどこの時間は俺には必要で、大切で、やっとできた杏奈との接点。 「ねえ河邑とはどうなってんの? マジで付き合ってんの?」 俺は杏奈に質問する。 「うん、付き合ってるよ! すごくラブラブ!」 杏奈は左手で顎を擦りながら決まってこう答えた。 .
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