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「暑い」
本当に暑い夏。私は扇風機の風を自らに当ててそう呟いた。
木造建てのアパートの外では鬱陶しいほどに蝉が鳴いている。
「ハローーー。今日はみんなに素敵なお知らせがあります」
意味も無くつけていたテレビでは、むかつく金髪の男が少しだけ英語を混じらせながらむかつく言葉を吐いていた。
「この前放送した大好評番組、Death Penalty。
なんと、第2部開催決定です」
私はその情報に特に何も感情を示さなかった。
この情報はすでに私は知っていた。
なぜなら私はこのゲームを勝ち抜いてきたのだから。
「もちろん各地で開催した第1回のゲームとはレベルが違います。
今回のDeath Penaltyは各地の刑務所で第1回目を勝ち抜いた猛者たちだけが参加します」
私は、私がいた刑務所のみが全てだと思っていた。
しかし、どうやら日本中の刑務所であのゴミみたいなゲームは開催されていたらしい。
当然、各地の刑務所で勝ち抜き、脱出した奴らが日本中にいることになる。
今回、その勝者のみを集めて第2回を開催しようということらしいのだ。
「めんどくせえなぁ」
私は手に持っていたソーダ味のアイスを口に含んだ。
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