《10》

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  綺麗だね。美人だね。可愛いね。付き合って。 そう言われたことは、何度もある。 けれど、プロポーズを受けたのは、初めてだ。 手元に滑り込んできたのは、誰もが知る高級ブランドの箱。 彼に促されて、そっと開くとそこにはキラキラ輝くダイヤモンドの指輪があった。 「両親も、君なら申し分のない相手だと認めてくれるはずだ。それに何より……僕たちは、似た者同士だから」 微笑む高科は“御園家の私”にとって、申し分のない男だ。 私の未来予想図に寸分違わない男。 家柄も育ちも似ている。 だからこそ、彼はこうして微笑むのだろう。 「僕ら、うまくやっていけるよ、きっと。だから……僕と結婚してください」 .
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