Ⅰ 美術室の悪魔
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「ご存知ない?泣く子も黙る大財閥のお坊ちゃんだ」 「ああ。ええ、知ってますけど……」 あの彼が? 油断すればまた――。 男を魅了するヴァンプのような瞳を思い出し 僕の心臓はドキドキと高鳴る。
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