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「おとーさん外に行こー」
「はいはい」
「…ほんと?」
「やった!」
昼食を食べ終わりメイドが淹れた紅茶を飲んでるとまた下の子達がやってきた。
いつもは会わないんだから今日ぐらい付き合ってやるか。と思い、返事をすると目をキラキラさせる。
「今日はねー…あの森行こー!」
「…お花つみ?」
「それとも狩るの?」
…なんだ?今物騒な単語が聞こえたような気がするが…
俺の不安を他所に家を飛び出して行く子供達を追いかける。
「コッチだよー」
「…下の森」
「今日はなにがいるかな?」
「ちょっ…!?」
敷地内の森を抜けた先にある断崖絶壁の崖を、下の子達はなんの躊躇もなく飛び下りた。
高さは3、40mもあり、下は流れの早い渓流だ。
普通なら自殺志願者以外は飛び下りない。
「よっ!」
「…!」
「あー」
崖に横向きに生えてる巨木に着地して、そこから更に跳躍して崖の向こう側に移る。
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