『恋心』

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「秀はさぁ、一人の女で満足出来るタイプなの?」 茂はニヤニヤしながら、俺の腹を探るような目をして訊いてきた。 (俺、あんまりそういう話は好きじゃないんだよなぁ……) 茂はエコーをくわえるとマッチで火をつけた。 そして大きく煙を吐き出してからいやらしい目で更に訊いた。 「どうなの? 」 俺もハイライトをくわえ、茂が滑らせたマッチを受け取り火をつけた。 「他の女の人に興味が無いのかって事?」 「それしか無ぇだろがよ!?」 茂は『お前、何言ってんの?』という顔をした。 「俺は今でも操が好きだから… 操以外って言ってもなぁ…… あっ、エロ本見つかって操に笑われた事はある」 「………… わはははは~!!!! お前は中学生か!? わはははは~!!!!」 茂はびっくりする位の大声で笑った。 でもそのエロ本だって、同期の木村に無理矢理『持ってけ!』って渡された物なのに。 読んだよ? 読んだけどさぁ…… あの人達って仕事でやってるんだろ? 何で好きでもない人とキス出来るのか不思議でしょうがない。 何で初めて会った人とセックス出来るのかなぁ?って。 「茂はさぁ、明美に何を求めてんの?」 .
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