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「……!」
首の後ろを掴まれて、鼻が当たりそうな程顔を近付けられる
「ちょっと!」
「うるせぇ」
その近さに一瞬で俺は動揺して、必死で離れようとする、けど。結構優顔のクセに佐山は力が強く、怠け者の俺の力じゃピクリとも動かない
背まで高ぇしこの…この性格ブス!他に悪く言えるとこすらねぇわ!
「…この目、カラコンじゃねぇな?」
「は!?そ、そうだけど」
「ガラス玉みてぇな色」
俺は結構色素が薄い方で肌も白いし目も髪も何つーか枯れたワラみてぇな色をしている。そのままにしていたら女っぽくて結構コンプレックスだから、肌も少し焼くようにしてる
最近は全然日サロも行ってねぇし、定期的に行かないとすぐに戻ってしまう
「離せ…!」
「何で金髪?しかも焼いてんなこの肌。…俺はこんな、自分が分かってねぇ奴なんか撮りたくねぇ」
「コンプレックスだからに決まってんだろ!この目も!髪の色も!肌も!芸能界にはハーフでこんなの、いくらでもいんだよ!」
「…ハーフなの?」
「違う。純日本人」
「やっぱり分かってねぇ」
「何が」
もう全然、撮って貰うとかどうとか、どうでも良い
ただ、同い年の俺よりずっと男っぽいコイツにけなされてるような自分が可哀相で
悔し過ぎて言葉が出ねえ
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