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「何故...何故、エレナは死ななければならなかったのですか!?」
一人の鎧を着た男性が、金銀財宝を散りばめた椅子に座る王らしき男へと大声で訴える
「うるさいぞ…小国の王が余に意見するな、質問するな、疑問を持つことすら貴様らには許されぬ。」
自らを余と呼ぶ身長170センチ程の小柄な男性こそ五大王国が一つ【シルベリア帝国】の皇帝、【殺戮の帝王】の二つ名を持ち世間から恐れられる存在である。
「それにな、余が殺したわけではない。自殺したのだ、あの女は...」
その言葉に反応して、小国の王と呼ばれた、シケット王国の国王カイザーは皇帝を睨む。自身の許嫁であったエレナを奪われ、そして殺されたのだ、自殺だとしても自分と結婚していれば死ぬことはなかっただろう。今更自分の行動を悔いても遅いのだがカイザーは自分を責める事しかできないでいた
「カイザーお前は、余に無理やり許嫁を奪われ愛する者を失った。これを機に我が帝国に刃を向けるかもしれぬ…皇帝自ら貴様に刑を下す。お前は今日より終身刑。そして、お前の収めるシケットは焼き払い新たな領主を立てるとする」
「なっ!!ふざけるな!」
皇帝の言葉に身体を騎士2人に押さえつけられながら、無理やり動かそうとするが一切動かない
「残念だったな…カイザー」
その言葉を最後にカイザーは布袋を頭からかぶされ視界を奪われ、押さえつけていた騎士によって気絶させられてしまった
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