第二章:脱出

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午前四時、ユウにとってはいつもの時間に目が覚めた。 ユウがこの世界に来て二日目の朝だ。 「・・・・」 実質三時間ほどしか寝ていないが、差ほど問題は無い、あの後しばらくペンダントの実験をして暫くして眠ることにしたユウは柔らか過ぎるベットで寝る気になれず、ソファーで毛布を被って眠ったのだ。 凝り固まった体を解すと頬をパンッと叩き気合を入れた。 そして、部屋にあるクローゼットを開けると、どれも豪華すぎる服しかなかったがその中に真っ黒なTシャツに、動きやすそうな無地のズボンを見つけた恐らく訓練所の話をしたときに用意されたものだろう、ユウはそれに着替えると竹刀袋を持って部屋を出て訓練所に向かった。 「誰も、いないみたいだな、好都合だ」 訓練所に着くと誰も居ないことを確認したユウは準備運動を始めた、体を解し、柔軟をする。 ユウが泉から剣を教えてもらうときに教わった基礎の基礎だ、そのおかげもあって身体は柔らかく、柔軟な動きが出来るようになった。 「さてと」 準備運動を終えたユウは身体を温めるために訓練所を走り始めた、これも泉のトレーニングカリキュラムに入っているものだ。 スピードは常に一定ではなく早くなったり遅くなったり、全力疾走をしたり零の状態から一気に最高速になり訓練場を駆け抜けるを繰り返した。 身体が温まると竹刀袋から木刀を取り出し、白夜真抜流の型を壱ノ型から順番に打ち込みを始めた。 木刀を振るうたびに訓練場の砂が巻き起こったり、踏み込んだ足の跡が出来たりと訓練場が荒れに荒れてるのを無視して鍛錬に集中した。 白夜真抜流は格闘、刀、薙刀を扱う事を主に想定された戦闘術で槍などの似通ったものでならば代用は可能である、更に弓や投擲武器などを組み合わせることも想定されている。 「ふぅー、魔法を組み合わせれば威力が上がりそうだな・・・」 ここでの戦いではやはり魔法を覚える事が必要不可欠だと考えつつ自身の使える技に魔法を織り込むことを考え始めた。
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